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中小企業のデジタル化について考えてみた(無料のデジタルツール紹介付き)

デジタルをうまく活用することで、業務の効率化が必ず進むといえます(もちろん、適切に進めた場合です)。業務フローを見直し、ITツールを導入することで、人員を割いていた反復作業や情報の伝達ミスが減少し、結果的に生産性が向上します。例えば、クラウドストレージの導入により、場所を問わずデータにアクセスできる環境を整えることが可能になり、リモートワークの導入も容易になります。

デジタルをうまく活用することで、業務の効率化が必ず進むといえます(もちろん、適切に進めた場合です)。業務フローを見直し、ITツールを導入することで、人員を割いていた反復作業や情報の伝達ミスが減少し、結果的に生産性が向上します。

中小企業では、なぜデジタル化が進みにくいのか

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)がまとめた "DX動向2024" のデータによれば、特に従業員規模が小さい企業ほど、デジタル化に対する取り組みが不十分であることが浮き彫りになっています。

中小企業はそもそもデジタル化に取り組んでいない

まず、従業員規模別のDXの取り組み状況を見てみましょう。"全社的にDXに取り組んでいる" または "一部の部門でDXに取り組んでいる" 企業の割合は、従業員100人以下の企業で約3割にとどまっています。一方で、従業員101〜300人の企業では約6割が何らかの形でDXに取り組んでおり、この差が非常に大きいことがわかります。

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たしかに中小企業では、デジタル化は進んでいないといえます。

中小企業でも、「為せば成る」

それでも、デジタル化に取り組んだ企業の多くが一定の成果を上げていることも事実です。IPAの "DX動向2024" によれば、実際にDXに取り組んでいる企業のうち、「成果が出ている」と答えた割合は、従業員100人以下の企業で54%、従業員101〜300人の企業で62.8%にのぼります。若干規模の大きい企業の方が成果が出やすいという傾向はありますが、100人以下の中小企業でも十分に成果を上げることができることがわかります。

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このデータは、中小企業が持つリソースの限界を越えても、しっかりと計画を立てて取り組めばデジタル化の成果を得られることを示しています。実際にDXに取り組んでいる企業がこの成果を証明していることは、大きな励みになります。

「為せぬ」理由は何か?

一方で、DXに取り組んでいない企業が挙げる理由も興味深いです。従業員100人以下の企業で特に目立つのは、「取り組むメリットがわからない」という回答です。これは、他の規模の企業に比べて圧倒的に多い割合を占めています。つまり、デジタル化に対する理解不足や、そのメリットを実感できていない企業が多いということです。

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中小企業がデジタル化を進めるためには、まずはそのメリットをしっかりと伝えることが必要です。これには、単なるコスト削減ではなく、業務効率化、顧客満足度向上、新たなビジネスチャンスの創出など、幅広い視点からデジタル化の価値を提示することが求められます。

メリットを伝える最良の方法

デジタル化のメリットがわからないという意見に対して、ただプレゼンテーションでその良さを伝えるだけでは効果が薄い場合があります。特に、まだデジタル化に対して懐疑的な企業にとって、言葉だけでは十分な説得力を持たないことが多いのです。そこで、以下のような実践的なアプローチが有効だと考えています。

  1. 実際にやっているところを見せる
    デジタル化を進める第一歩は、できることを具体的に見せることです。例えば、同業他社がどのようにデジタルツールを導入し、どのような効果を上げているのかを示す事例紹介が効果的です。さらに、デジタルツールを活用した業務のデモンストレーションを行うことで、実際の運用イメージを持ってもらいやすくなります。

  2. メリットだけでなく、やり方も伝える
    デジタル化のメリットを伝えることはもちろん重要ですが、どうやってそれを実現したのか、また自社ではどのように実現できるのかを具体的に示すことも肝心です。例えば、システム導入にあたってのプロセスや、初期投資コスト、運用コストを明確に説明することで、デジタル化のハードルが下がります。

ここまではなんとなくやっていますよね。でも、これだけでは人は動かないんですよ。
  1. 実際にシステムを使ってもらう
    最も重要なのは、実際にシステムを試してもらうことです。特に、中小企業は大きな予算を投じる前に、小さな成功体験を得ることが重要です。フリーミアムのソフトウェアやオープンソースのシステムを活用して、無料で始められるサービスを試してもらうことで、少しずつデジタル化の価値を実感してもらうことができます。

  2. システムと導入した人を評価する
    システムを導入し、効果を実感した際には、そのシステムとシステム導入に貢献した社員を適切に評価することが重要です。評価されることで、社内全体のモチベーションが向上し、次なるデジタル化プロジェクトへの推進力となります。成功体験を共有し、デジタル化の波をさらに広げることができます。

オープンソースソフトウェアの紹介

デジタル化を進めるには、それなりの投資が必要ですが、初めから大規模な投資をする必要はありません。無料で使えるオープンソースソフトウェアを活用することで、初期コストを抑えつつ効果的にデジタル化を進めることができます。以下に、特に中小企業におすすめの無料ツールをいくつか紹介します。

  1. オンラインストレージ

    1. MEGA
      無料で10GBまで使えるオンラインストレージです。大容量ファイルのやりとりにも対応しており、リクエスト機能を活用して顧客や取引先から簡単にファイルを受け取ることもできます。
      https://mega.io/?aff=UJi8849S3TM
  2. 物品管理システム

    1. Snipe-IT
      社内の物品を効率的に管理するためのオープンソースソフトウェアです。IT資産管理にも適しており、導入も簡単。自社サーバーにインストールすれば無料で使えます。クラウド利用時は月額6,000円程度で利用可能です。
      https://snipeitapp.com/
  3. 会計ソフト

    1. フリーウェイ経理Lite
      基本的な機能が無料でずっと使える会計ソフトです。中小企業向けのシンプルなインターフェースが特徴で、誰でも簡単に利用できるのが魅力です。
      https://freeway-keiri.com/
    2. 弥生会計オンライン
      弥生会計のクラウド版で、1年間無料で利用できます。クラウド型なので、インターネットに接続できればどこでも利用可能です。
      https://www.yayoi-kk.co.jp/kaikei/
  4. スケジュール管理

    1. グループセッション
      無料で使えるグループウェアです。社内のスケジュール管理や情報共有ができ、クラウド版を利用すればサーバーの準備も不要です。
      https://groupsession.jp/
    2. LINE Works
      LINEと同じ使い勝手のビジネス向けツールです。社員間のコミュニケーションやスケジュール管理が可能で、30名までなら無料で利用できます。
      https://line.worksmobile.com/jp/
  5. その他

    1. Odoo
      オープンソースのERPソフトで、顧客管理、販売管理、在庫管理など多岐にわたる機能を提供しています。無料版は機能が限定されていますが、クラウド版を使うことで多くの機能が利用可能です。徐々に機能を追加していくことで、スムーズに業務のデジタル化を進められます。
      https://www.odoo.com/ja_JP

最後に

弊社では、さまざまなオープンソースソフトウェアの構築や導入をサポートしています。リモートでのサポートにも対応しておりますので、デジタル化に関するご相談があればお気軽にお問い合わせください。小規模なプロジェクトから大規模なシステム導入まで、幅広く対応しております。これからのデジタル時代に備えて、ぜひ一緒に取り組みましょう。